書籍

怪しい日本語研究室
 
犬神家の一族
横溝正史原作の推理小説。
 
医療は敵か味方か
医療問題について考える機会があり、
阿部礼司「医療は敵か味方か」を読んだ。

現役の公立病院医師である著者が、
東北の田舎町での医療体制について、現状を伝えている。

医療事故に関して、被害者である患者側の意見は多く報道される。
しかし、現場で医療に携わる医師らの声は届きにくい。
この本は、そうした一方向に流れやすい情報に逆らい、
医療現場の情報開示を試みている。

末期ガン患者を診察する医師、医療事故に関わった医師、
医師にとっての常識、非常識など。
一般の患者側が考えている医師像とはことなる姿を伝えている。

著者のサイトもある。
 
お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方
私の周辺で昨年末、「買う価値があった」という人が多く、話題になった。

本書は、日本の発行済み国債の大半が内国債であり、
「借金を払いきれない」と言う意味での財政破綻を否定している。
この記述だけを読んでも、読んだ価値があると思う。

私も、数年前に同様の文章を書いたことがあり、
その際、なかなか理解されずに苦労した。

ただし、それ以外の点で目新しい記述はない。
曰く「住宅の購入はハイリスク」
曰く「子ども一人を育てる費用は2000万円以上」
これまでにも、新聞や雑誌で伝えられてきたことだ。

私も、上記の「常識」を元に人生設計をしてきた。
私の人生設計を後押ししてくれるのはありがたいが、
私にとって新しい知識がえられなかったのだから、
金を出して買う価値はなかったといわざるを得ない。

それ以外の点でも、自分の選択が不利にならないような気がして、
悪い気持ちにはならなかったです。

相続税の最高税率が70%であることを捉えて、「懲罰的な税」などと、
まったくでたらめな記述があるのには、辟易させられた。
(相続税の問題については、別の機会に述べる)
 
風の谷のナウシカ
宮崎駿の代表作。有名なアニメ映画は、二巻の途中までしか描かれていない。
三巻四巻までは順調に連載が進んだが、五巻で物語が急展開するなど、完成には紆余曲折があったことをうかがわせる。
六巻七巻は難解だが、気にせずに読める。
 
冠婚葬祭・ビジネス 司会進行の基本と実例集
 
官邸崩壊 安倍政権迷走の一年
 
クラス合唱曲集
 
刑務所の中 (講談社漫画文庫)
事件を起こして刑務所の中で過ごした漫画家の著者が、そのときの体験を下につづった。刑務所の実態など知るすべがないため、大変に興味深い。市井に「願いまーす!」と叫ぶ人がいれば、それは懲役に行った人なのだろう。
 
検証 経済暗雲-なぜ先送りするのか
バブル崩壊後の92年から住専問題が論議された96年まで、
金融不安に対処する行政の政策決定過程について描かれている。
問題を先送りして危機を回避しようとした首脳の決断ミスと、
問題が表面化した後の不透明な決定について事実を丹念に取材し、
伝えている。

現在の金融行政は、新しい法律を作ったことで、状況が変化している。
しかし、政府の政策決定過程を見ても、
不透明で責任の所在はわかりにくく、状況は変わっていない。

金融行政に限らず、過去の政策決定過程の検証は、
本来、国会の中で綿密に検討されてしかるべきだと思う。
例えば、阪神淡路大震災における危機管理体制の不備は、
村山首相以下当時の関係者が、
地震発生直後からどのような行動をとっていたのか、
詳細に検討する必要があったと思う。
野党の力不足、認識不足からか、
こうした検証に力が注がれてこなかったことは、非常に残念だ。

本書には、金融問題について真正面から取り組んでいた官僚の一人として、
西村銀行局長が登場する。
彼の敗北は、大蔵省の中でも傍流官僚の悲哀を感じさせた。
西村局長のほかにも、日銀や宮沢首相らは、
当時としては問題意識を強く持っていたけれども、
政策として反映させることに失敗し、あるいは断念している。
その後の回想からは、金融問題がここまで大きな影響を与えるとは、
予測していなかったことが伝わってくる。

この本は、緻密に事実を書き上げつつも、
大きな決断をしようとして成し得なかった人間の姿を描いている。
事実を細かく伝えることで、人間の姿が浮かび上がってくる。
だからこそ、メディアが伝える人間ドラマは、読まれるのだろうと思った。

大嶽秀夫氏は、かつて
「ジャーナリズムと政治過程論は、綿密な関係にある」
と書いたことがある。
本書は、その発言を裏付ける作品といえる。
学生には、政治過程論の参考書としても役立つ1冊だ。
 
 
現場主義の知的生産法 (ちくま新書)
「知的」と名のつくノウハウ本(?)には弱いのです。つい買ってしまったけど、あまり中身を覚えていない。その程度の内容でした。
 
現代ファイナンス経済学と金融改革
 
憲法改革の構想
 
憲法改革の政治学
優秀な政治学者、加藤秀治郎氏の久々の著作。
憲法九条の改正問題などを政治学の視点から検証、政治機構などの改革も、幅広く分析している。

「混迷する日本経済の打開には、原則を重んじる政治姿勢が大切」
と、ある識者が力説している。
だが、経済活性化の妙案作成が期待されるはずの日本の政治は、
憲法と言う基本原則から、問題を抱えている。

筆者は、自らの位置付けを「中道改革派」に置きつつ、
上記の問題意識から、
原則に基づいた憲法改革論や、国会改革を提起している。

本書ではほとんど触れられていないが、
「手が付けられていない問題」として、地方選挙が上げられている。
政治改革論議が盛り上がり、細川政権が誕生した1993年から、
既に10年以上が経過している。
その間、地方議会は一体何をしたのか。
ようやく、改革派知事が生まれてきたという現状に、
暗澹たる日本の未来を描いてしまうのは、私だけなのかもしれない。

飽きられやすい政治論議の中で、
意見表明で誤解を招きやすい憲法や安全保障問題について、
専門家ではない著者が、一貫して問題提起を行なってきた。
この姿勢に敬意を表したい。
 
交通違反ウォーズ!
 
参議院制度論―その選挙制度、定数格差問題、そして参議院無用論について
購入する価値はない。
これまでの参院の役割や制度などを、
新聞、他人の著作から抜粋して記述してあるだけ。
新しい視点も、知識もまったく得られない。

著者は、82歳で2004年の参院選神奈川選挙区に、無所属で出馬し落選した人。
 
司会&幹事の進行実例集―上手な段取りと演出がわかる
 
指導力
 
情報の経済理論
私が全幅の信頼をおく経済学者、野口悠紀雄氏のデビュー作。
30年近く前の名著が、手に入りやすくなったことを歓迎したい。
 
新版 1940年体制
本書は、総選挙により新しい体制を作り出す前に、読む必要がある。
なぜなら、現在の経済体制の問題点を整理するために必読の1冊だからだ。

本書は、1995年に出版されたものの新版。
私は旧版を読んでおり、本書の重要性を認識していた。
新版での変更点は、最終章としてその後の経過が書き加えられただけだ。
しかし、古さを感じさせない内容になっており、
一読を薦めたい1冊に変わりはなかった。

問題は、内容に大幅な変更がなくても出版できるほど、
日本経済の現状は1995年から変わらなかったことにある。

著者は、戦後日本経済史を読み解く視座として、
「戦後経済の礎は、1940年前後に導入された制度にある」と喝破する。
我らが出生の秘密は、
戦時体制に必要とされた制度が戦後も生き残ったことであった。
そして、その制度は、高度成長を支える仕組みとなり、
日本の繁栄を築く原動力になったと指摘する。

翻って、現在の日本経済の低迷は、
戦時体制=1940年体制が時代に合わないためにもたらされていると言う。
著者は、構造改革とは1940年体制の打破にあると主張し、
書き加えられた最終章では、
小泉内閣の改革路線は紛い物だと警鐘を鳴らすのである。

旧版が出版された当時の日本の指導者は、社会党の村山富市氏であった。
戦後日本を体現する自民党と社会党の連立政権では、
1940年体制の打破は初めから目指されなかったであろうし、
実際に着手されなかった。
その後の日本には政権交代も起こらず、現状が維持されたままだった。

本書が最初に出版された1995年は、
戦後50年として終戦後の日本を回顧することが多かった。
それに加えて、1月の阪神大震災、3月の地下鉄サリン事件、
8月に立て続けに起きた信用組合の破綻など、
戦後日本が基本としていた安全神話や、
右肩上がりの経済に終わりを告げる象徴的な出来事が起こった。

あれから8年が過ぎたが、日本の新しい体制はまだ作られていない。
10月にも予定される総選挙は、その体制作りの序章に過ぎないであろう。
課題への処方箋は、現状の把握からしか生まれない。
 
新・「超」整理手帳2004 スペシャル版 「超」時間管理法
野口悠紀雄青山学院大学大学院教授が考案した手帳。今回、取扱説明書の書籍を付録にしたのスペシャル版が発売された。
私は、1995年から使用している。
既に手帳のカバーをもっている人は、新・超整理手帳週間スケジュールシート 2004 を買うだけでも良い。
 
新本陣殺人事件
横溝正史の「本陣殺人事件」(金田一耕助のデビュー作)に類似した殺人事件が、現代にも起こる。
めくるめく謎、怪奇な連続殺人、そしてあっと驚く真相、とミステリーの三拍子が揃っているような、いないような。
表題で、何となくトリックがわかってしまうけれど、だからこそ最後にどんでん返しがあると言うのがミソか?
 
政党崩壊
 
全部無料(タダ)で宣伝してもらう、対マスコミPR術
 
大論争!ニッポン経済再生―何がどう論じられ、対立しているのか!? 洋泉社MOOK―ムック
 
ダメな議論―論理思考で見抜く
 
地方議員に就職・転職する方法
 
「超」アメリカ整理日誌
 
「超」英語法
 
「超」税金学
本書は、「『超』納税法」の続編にあたる。
前作に比べて分かりやすく、
しかも現在の大きな政策課題になった年金問題と絡めて議論されていて、
買って読む価値のある本だった。

この本で評価できるのは、日本の税制を分かりやすく説明していることと、
その問題点を解消するために、
あるべき改革の具体案を提示している点にある。
また、消費税と年金制度を絡めて論じるなど、
現在進行形の問題がスンナリと頭に入ってくる構成になっている。

改革案では、
前作で分かりにくく技術的な提案だった「サラリーマン法人」に比べて、
「支出税中心の税制に改革を」と税制全体の改革を提案したのは、
格段に分かりやすくなった。

政策には統一した理念が必要という筆者の考え方には、
賛同する人が多いだろう。
今夏の参院選では、
どれだけの政党が「統一した理念」に基づく政策を打ち出せるのか、
期待を込めて注目したい。
 
「超」整理日誌 地動説を疑う
 
「超」整理法1 押出しファイリング 中公文庫
 
「超」整理法 (2) 中公文庫
 
「超」整理法〈3〉タイム・マネジメント
 
「超」整理法〈4〉コミュニケーション
 
「超」納税法
私が信頼をおく経済学者、野口悠紀雄・青山学院大学大学院教授の最新作。週刊新潮の連載をまとめたもので、税制という複雑な制度を、面白く理解できる。当該の連載は現在も継続中。

著者は大学教授だが、エッセイストとしての力量もある。
本書も、その力を如何なく発揮しており、
税制にまつわる逸話がちりばめられた前半は、特に面白く読める。

ドッジラインで有名なデトロイトの銀行家は、
なぜ日本経済を「竹馬に乗っている」と評したのか。
シャウプ博士の勧告を下準備したのは一体誰か。
これらの疑問を突き詰めていくと、
戦後経済を作り上げた影の主役「大蔵官僚」の姿が浮かび上がってくる。

問題は、3章以降の税制解説にある。
著者が対象とする一般的なサラリーマンには、
「寅さん」の例示を出しても、分かりにくかったのではないか。

本書の目玉となっているサラリーマン法人の実現について、
「会社側にも利益になるから、言い出しやすい」
という見方は、楽観的過ぎる。

ぬるま湯に浸かった大多数のサラリーマンが、会社の枠を超えて動き出す。
こうした動きが、多くのサラリーマンにできるならば、
日本経済はここまで低迷しないだろう。

最近の相続税減税が、一般の人々にとって敵であることを示すなど、
正確な経済報道がなされているだけに、惜しい。
 
「超」リタイア術
 
「超」旅行法
 
デフレとラブストーリーの経済法則
本書は、週刊ダイヤモンドに隔週で連載中の「『超』整理日誌」のうち、
1年分をまとめたものである。
連載は9年目に入っており、
これほど長期間にわたる連載が続くと言うことは、
一定の人気を得ているといえよう。
私自身、この連載だけは、欠かさずに読もうと思っている。

テーマは、経済問題に限らない。
むしろ、世の中の種々雑多な出来事を取り上げている。
それらを経済学者の目で分析する方法は、
マスコミの報道や一般人の感覚による認知と異なり、
出来事に対して新しい視点を与えてくれる。
示唆に富む連載であるといえる。

しかし、これまでの連載に比べて、本書には質の落ちる部分もあり、
内容は千差万別である。

表題にもなった、
恋物語の基本構造を解説した「ラブストーリーと経済法則」や、
暗闇での落し物から日本経済に話を広げる「まず街灯の下を探せ」などは、
視点や内容が面白いものだ。

また、「デフレも不良債権も結果にすぎない」や、
「デフレ不況説のまやかし」などは、
定説として、さも当たり前のようにに報じられる現在の経済情勢に対して、
真っ向から反論する貴重な論考だ。

しかし、残念なことに「ウイルスへの複合的恐怖」は、
ごく知られたことを詳しく長く述べただけという印象を持つし、
「興味に惹かれて健康回復」は、自分の趣味の話に終始して、
新しい視点があまり感じられない。

SF作家の星新一は、週刊誌の長期連載について
「今回は中だるみという感じである。
 長期にわたる連載にはありがちなことなのだ。
 のっけからなんという弁解」
と書いている。
本書も、この精神が当てはまるのであろうか。
 
天使の出現―野口悠紀雄の時間をめぐる冒険
 
闘争―渡邉恒雄の経営術
 
独立自尊―福沢諭吉の挑戦
北岡伸一・東大教授の最新作。
福沢諭吉が残した「人間としての生き方」とは何か。明治維新という激動の時代に、福沢諭吉の生き方の根本にあり続けた「独立自尊の精神」のすべてを明らかにする。
 
なんでこれが交通違反なの!?
 
日米関係のリアリズム
イラクへの攻撃が、遂に始まった。
なぜアメリカが、西欧との対立を深めながらも決断したのか。
この疑問に対する答えのヒントを与えてくれる。

本書は、日本のエスタブリッシュメントに、ぜひ読んでもらいたい1冊だ。
イラク戦争後の復興問題や国連外交について、
本書は重要なヒントを与えてくれる。

日本政治外交史を専門とする著者は、
湾岸戦争を契機に本格的に論壇に登場した。
本書は、冷戦終結から湾岸戦争の終結までに書かれた論文集である。

最初に収められた論文「理念国家アメリカを見誤るな」で著者は、
アメリカ外交の重大な特性、
すなわち強烈な大義名分で外交政策を理論武装する事を指摘している。

その理由として著者が挙げたのは、
1.アメリカは、政府が必要悪とされるため、政策の挙証責任を負っている
2.アメリカは、一国だけで存在できる国家のため、外国に関心が低い
の2点だ。

そして、理論武装のパターンも2つあると著者は言う。
1.安全に対する脅威を強調する
2.アメリカの歴史と国民心理に基づいた理想主義を掲げる

まさに、現在のブッシュ政権がイラクに突き付けた要求も、
この原則に則っている。

この論文は、イラクがクウェートに侵攻する2か月以上前に書かれていた。
その後のブッシュ(父)政権の動きは、著者の指摘通りだった。
このことに、私は感嘆せざるを得ない。

翻って、現在のイラク戦争につながったフランス外交の動きは、
この戦争に対する賛否に関わらず、
理念国家アメリカを見誤っていたといわざるを得ない。

我々は、再度アメリカ外交の本質を学びなおす必要がありそうだ。
 
日本型ポピュリズム
内容は面白い。
しかし、誤植や勘違いと思える記述がいくつか見うけられ、残念だ。
ポピュリズムの概念を解説した第3章の前半は、読み飛ばしても良いと思う。

本書は、小泉首相や田中真紀子前外相への支持の高まりと、
政治の大衆迎合主義との関連を糸口に、
1990年代以降の政治改革論議やテレビ報道の影響力と、
それに対する政治家の対処方法などについて分析している。

特に興味深かったのは、第5章の「テレビニュースの変容」。
日曜日の午前中に放送される報道番組や、
平日夜のニュース番組に焦点を当て、番組の特徴や構成、
方針などを伝えている。
テレビ番組が、ようやく政治分析の対象になりつつあると感じた。

しかし、この中で触れている、
「田原の『サンデーモーニング』」という記述は、
正しくは関口宏であり、誤りだ。
また、サンデーモーニングに
「『知ってるつもり』というコーナーが好評」という指摘についても、
同名の関口宏の番組との混同ではないかと感じる。
著者は、注釈で「新聞は丹念に見るが、テレビはそれほどではない」
という主旨を書いている。
この記述に加え、誤植などによって本章の信頼性が揺らぐのは、
残念でならない。

なお、多方面から批判の多いリチャード・クー、
植草一秀両氏の主張に依拠して、改革を標榜した政権の政策が、
実は新の改革とは逆方向のものであったとする主張は、
著者の思考を知る上で大変に興味深い。

ただし、それをあとがきで軽く触れるだけと言うのは、
本書の主題から外れるので、
あとがきに納めるのが当然の措置であるにもかかわらず、
イタチの最後っ屁のようで心証が悪い。
大量の文献を読みこんだということなので、
このテーマでも新しい論考を期待したい。
 
日本に国家戦略はあるのか
 
日本にも夢はあるはず
私が信頼して間違いナシの経済学者、野口悠紀雄氏の最新エッセー。
表題が、「日本にも夢はあるはず」などと、徐々に日本への絶望に変わっている点が残念であり、恐怖でもある。
 
日本の選挙
本書を買う必要があるのは、
新聞の政治面をつい見てしまうような政治に興味のある人や、
政治学を学ぶ学生などだ。
それ以外の人は、残念ながら買う必要はない。

なぜなら、本書の内容は新書としては専門的になっているし、
本書の主題である選挙制度は、複雑に入り組んだものであるからだ。

もちろん、著者は、それを大変平易な言葉で分かりやすく解説している。
しかし、事前知識のない一般の人が、
スラスラとこの新書を読み終えるほどの内容であるとは思えない。
本書を手ごろな新書として扱う英断に敬意を表したいが、
率直に言って、どこまでその狙いが達成されるかは疑問だ。

選挙制度を知ろうという意欲に燃えた人でない限り、
最後まで読みとおすのは、大変に根気のいる読書になると思う。

にもかかわらず、私は本書をより多くの人に読んでもらいたい。
選挙制度論議で陥りやすい罠を十分に紹介しているからだ。
私のような半可通には、目から鱗の落ちる記述が、無数に出てくる。
日本の政治が、今よりもまともになるためには、
本書がベストセラーになるぐらいの読書を、国民がしなければならない。

それにしても、この本は書名に親切心が表れていない。
「日本の選挙制度」としたほうが、内容に合致する。
選挙というよりも、その裏に隠れた思想や理想に焦点を当て、
翻って、日本の選挙制度論議に最も欠けていたものが理念であることを、
教えてくれる。

扱ったテーマは難しいが、その内容は740円(税別)に値するものだった。
 
パソコン「超」仕事法 講談社文庫
 
法律学習マニュアル
法律を学ぶ際に気を付けるべき点をまとめた、実用書。
学生向けに書かれており、法学部生にとって最も実践的。
第1章は、学生以外にも、法律の初学者にとっては法学の基本理念を簡単に知ることができて便利。
 
ルパン三世よ永遠に−山田康雄メモリアルー<豪華新装版>豪華本+特製CD
ルパン三世でお馴染みの俳優、山田康雄を追悼して出版された1冊が、限定版として復刻。
 

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